夏が来る 初夏の歌「キビタキ」 美しい「ピィーピッ」

2024.05.23
注目

「ピィーピッ」―。里山の中で「初夏の歌」を響かせるキビタキ=2024年5月23日午後1時39分、兵庫県丹波篠山市内で

「ピィーピッ」―。兵庫県丹波篠山市内の里山に笛のような美しいさえずりが響き渡る。夏鳥の「キビタキ」だ。

全長14センチほど。雄は眉斑、腹部と腰は黄色で、頭から背面にかけて黒色、お尻のあたりは白色と、華やかな色合い。暖かくなると東南アジアなどから飛来することから、地域に初夏の訪れを告げる。

学名は「ナルシシナ」。体の色が水仙(学名・ナルキッソス)を思わせることから。ギリシャ神話に登場し、湖面に映り込んだ自分の美貌に魅せられ、恋焦がれたまま水仙に姿を変えた美少年に由来する。ナルシストの語源だ。

野鳥撮影歴3年ほどの記者が初めてキビタキと出会ったのは2年前。「なんかトロピカルな子がいる!」と衝撃を受けて以来、毎年、撮影を続けてきた。以来、少し肌寒くてもキビタキの声を聞くことで、「あ、もうすぐ夏が来る」と思うようになった。

おすましバージョン

身近で季節感を伝えてくれる野鳥たち。皆さんもぜひ耳を傾けてみてください。

【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)

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