川の生き物調査で頻繁に利用される兵庫県丹波市青垣町田井縄の中川原橋の橋の下に1日、大量の米ぬかが不法投棄されているのを、調査に訪れた、県水質保全センター(神戸市)と県、丹波市の環境課職員が見つけ、警察に通報した。7月下旬に不法投棄された鶏ふんが不衛生だと、この日の朝8時10分にブルーシートで覆った3時間後、シートの上に米ぬかを捨てられた。不法投棄時刻は午前11時15分ごろ。同センターが今出親水公園で水質調査を終え、同橋に移動する合間の出来事。関係者は「まさか」と絶句した。
同センターが調査の下見に訪れた先月18日、大量の米ぬかが捨てられているのを見つけた。23日に丹波県民局環境課が現地を確認した際、米ぬかは増水で押し流され、なくなっていた。ところが、すぐそばに大量の鶏ふんが捨てられていた。
この日の米ぬか不法投棄に、取材で訪れた記者が出くわした。同橋の上で、センター職員らの到着を待っていた午前11時15分、荷台いっぱいに積んだ荷物をシートで覆った白の軽トラックが川に降りて行った。調査関係者かと車を見ると、荷台を傾け、土のような物をブルーシートの上に下ろすのが見えた。運転手は70歳代ぐらいの男性だった。
車とすれ違いざま、運転手に会釈。ブルーシートの中央に盛られた粉状の茶色の物質をつまみ、初めて米ぬかと理解した。「何に使うのだろう」と不思議に思っていた。戻ってきたセンター職員らが「不法投棄」と声を上げるまで、不法投棄とは思わなかった。シートの上に整然と積まれていたことと、量があまりに多く、ピンとこなかった。調査が始まる15分くらい前、白昼堂々の犯行だった。