アート? 妖怪の整列? 稲刈り後の田に「干しわら」 初秋の風物詩がずらり

2024.09.04
地域注目自然

夕日を浴びる「干しわら」の列。美しい整列は、田んぼに作られたアート作品のよう=2024年9月4日午後6時1分、兵庫県丹波篠山市内で

兵庫県丹波篠山市内で稲刈りが始まっている。稲刈り後の田んぼでは、初秋の風物詩の「干しわら」作りもスタート。円錐形に組まれたわらの束がきれいに”整列”し、アート作品のような美しい光景を作り出している。

市内で干しわらを作る目的は、多くが特産の「山の芋」栽培に用いるためのもの。乾燥させたわらを畑に敷き詰めることで防草シートの代わりになったり、保湿・保温効果があるという。稲刈り後の田で農家が一つひとつ手作業で組み上げる。

わら頭巾をかぶった妖怪「呼子(よぶこ)」(やまびことも)の群れようにも見える干しわら。今の時期しか見られない絶景が、まだまだ暑い中にあっても季節の移り変わりを伝えてくれる。

作業中だった女性に記者が「今年も美しいですね」と声をかけると、「台風が来るかもしれないと思って急いだから、今年はあんまりきれいやないで」と謙遜していた。

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