
東田芳博さん
「美しい農村」を発信
一昨年、企業人材派遣制度で、旅行大手の「JTB」社から丹波篠山市の観光政策官に就任。来年度、大阪・関西万博に合わせて市内で開催する「丹波篠山国際博」を担当し、市内での調整、市外へのPRに東奔西走している。
神奈川県逗子市出身で、大学卒業後、JTBに入社した。ヒット作はなんと「おせち」。米国同時多発テロの影響で海外旅行が大打撃を受けた際、旅館や料亭とタッグを組み、当時はまだ黎明期だった通販型のおせち「おせちの鉄人」を開発、飛ぶように売れたそう。
国際博を「よく分からない」という市民もいるが、「お祭りなど普段、当たり前に営まれていることに、外の人は感動する。万博を機に、『ささやまの良いもんを見せてあげましょうよ』ということ」と説明し、「その一方で、祭りの人手が足りないなどの課題もある。国際博で丹波篠山をPRし、移住定住や関係人口の増加につなげて美しい農村を未来につなごうというもの」と期待する。
そのために四季折々の行事をまとめて発信するほか、市内周遊や京都からの直通バスなどを企画。まち全体をどう売り出すかに頭をひねる。
取り組みの中で最も驚いているのは市民性。「市内の多くの団体が参加し、手弁当で侃々諤々の議論をされている。これはすごいこと」と目を丸くし、「皆さんのまちに対する誇りを感じる」と話す。
課題は国際博後と感じており、「観光はあくまで入り口。地域振興の仕組みが国際博のレガシー(遺産)として残っていくよう、皆さんと話していきたい」。
単身赴任。得意料理は豚汁。59歳。