兵庫県丹波篠山市内の全小学校児童を対象に、夏休みの自由研究を表彰する「篠山ロータリー科学賞」で、城北畑小学校1年生の北村実さんの作品「『コイ』―コイちゃんは、ぼくがわかる!」が最優秀賞に選ばれ、このほど、丹波篠山商工会館で表彰された。各小学校で1点ずつ選抜された計14点の中から選ばれた。北村さんは「うれしい」と笑顔で表彰状を受け取った。
45ページほどのノートにコイの写真を貼ってまとめた。毎朝、コイに餌をやる時に、母親には寄ってこないのに自分には寄ってくることから、コイが何を見たり、聞いたりしているのか、さまざまな仮説を立てて検証。図鑑でも調べながら、「水槽を叩く音でえさがもらえると分かったり、声と顔で自分だと分かる」と結論付け、「コイがぼくだと分かってくれてうれしい。もっとコイに声を掛けてあげたい」と感想も記した。
「ITに頼らず自分で検証、実験している様子が伺え、大変良かった」との講評を得た。
優秀賞は3人。多紀小4年の水田咲来さんは「チョウチョのひみつ2」と題して、チョウの鱗粉を調べた。「受賞を目指していたわけではなかったのでうれしい」と話した。「顕微鏡で見た数百倍の鱗粉について丁寧に解説している」との講評を受けた。
城南小6年の小嶋誠矢さんは「篠山川で捕獲した生物」と題して、カメや魚などの外来種について調べた。「まさか受賞するとは思わなかったのでうれしい」と喜んだ。「捕獲した日や種類別の個体数など細かなデータを取っている」との講評を受けた。
今田小5年の堀井太喜さんは「太陽の光で料理できるかな?」と題して、災害時にガスや電気が使えなくなったときのためにソーラークッカーを製作し、実際に料理した。「まさかの受賞でうれしい」と笑顔だった。「太陽光でどれくらいの料理ができるか、料理にかかる時間や発熱温度の測定を行った」との講評を受けた。
社会奉仕団体「篠山ロータリークラブ」が、子どもたちに理科や科学に興味を持ってもらおうと、2018年に同賞を創設した。表彰式では、同クラブの井本季伸会長が表彰状を手渡した。