全国梅酒品評会のにごり梅酒部門で、西山酒造場(兵庫県丹波市市島町中竹田)の梅酒「梅申春秋」が金賞に選ばれた。完熟した南高梅の果肉ペーストと、梅シロップを使用。桃のような香りと奥深い甘さを楽しめる逸品で、特に女性から人気という。金賞受賞は、2021年に続き2回目。
一般社団法人・梅酒研究会が主催し、9回目。今回は9部門が設けられ、99社が165種類を出品。香りや味、風味などが審査された。同酒造場は初めて開かれた15年から出品を続けており、前回は銅賞だった。
「梅申春秋」は幅広い世代から親しまれるものを、と04年に販売を開始。やがて全国各地の酒蔵が梅酒を造るようになる中、独自性を出そうと14年に味をリニューアルした。
原料としてジャムやピューレなど、あらゆる梅の加工品を試し、最も甘さと酸味のバランスが良く、酒と組み合わされることが少ないシロップにたどり着いた。さらに代表銘柄の日本酒「小鼓」を加えることで、味の深みが増した。
製造課マネジャーの織田敦さん(51)は「こうしたコンペで評価されるのは造り手としてのモチベーションにつながる」と喜び、「3回目の金賞受賞による『殿堂入り』を狙い、来年以降も引き続き出品していきたい」と話した。
一升瓶で3380円(税込み)、四合瓶で1694円(同)。同酒造場などで購入できる。
また、丹波地域の酒蔵では、鳳鳴酒造(丹波篠山市呉服町)の「鳳鳴梅酒 日本酒仕込み」が、日本酒梅酒部門で銀賞に選ばれた。