万博向けに映像制作 市の魅力をPR 四季の4作品まとめる

2025.01.27
ニュース丹波市地域地域注目観光

 

丹波市の四季の魅力をPRする動画制作に取り組んでいる関係者たち=兵庫県丹波市春日町七日市で

兵庫県の丹波市観光協会が、市の四季の魅力をPRする映像制作に取り組んでいる。4月から開かれる大阪・関西万博の会場で上映する。市民らが出演し、市内の農園や施設での多彩な体験を表情豊かに満喫する様子を撮影。同市出身の作曲家が制作したBGMも取り入れ、視覚と聴覚の両方で、季節ごとに変わった“表情”を見せる市の魅力を伝え、観光客の来訪につなげる。

春、夏、秋、冬の4作品を制作し、それぞれ2分半程度にまとめる。訪日観光客向けに英語の字幕も付ける。

先行して完成した夏の作品では、子どもたちが元気よくヒマワリ農園を走り回ったり、ブルーベリーを頬張ったりしている。家族がグランピング施設でバーベキューを楽しむ場面もある。「またおいでよ」というメッセージで締めくくる。

一度聞けば耳に残るBGMは、大手企業のCM曲などを手がけた作曲家・足立知謙(とものり)さん(48)が担当。「口ずさみやすいメロディーを意識した」と話す。同じメロディーをベースに、秋にはチェロの音色を効果的に使ってクラシック風にするなど、季節に応じたアレンジを加える。

足立さんが営む音楽会社「アイボリーミュージック」のホームページからダウンロードの申請ができ、個人の交流サイト(SNS)や店内などで流せるようにする。

ロケ地選定やシーン構成には、昨秋に開かれた「丹波アウトドアフェスティバル」などで活用したデジタルマップから得た人気スポットの情報や、観光客からのアンケート結果を踏まえた。

映像は、万博会場に設けられる同協会のPRブースで流す。同協会のユーチューブチャンネルでも公開。大阪の駅での上映も考えている。旅行会社の関係者らにも視聴してもらい、丹波市を周遊する新たなツアー商品造成につなげるのも狙い。

中心的立場で制作に当たった同協会観光専門員の垣崎辰徳さん(41)は「表情から反応が伝わるのが映像の魅力」と話す。また、足立さんは、「自然とカルチャーが保存されている」と丹波の魅力を語る。

冬の作品で、市内を周遊するカップル役で出演する荻野紗樹さんは「丹波の自然な姿を感じてほしい」と話していた。

関連記事