兵庫県丹波篠山市内では少しずつ野辺に花が見られるようになり、寒の戻りはあるものの、春らしい景色が生まれ始めている。そんな中、開花した梅にやってきたのは、冬鳥の「ジョウビタキ」だ。
全長15センチでスズメほどの大きさ。オスは頭が銀白色、顔が黒色、腹はオレンジ色と特徴的な色合い。メスは灰色と茶色。積雪の少ない土地で越冬することから、晩秋から冬の風物詩として知られる。春になるとチベットや中国などで繁殖する。
紅梅に舞い降りたジョウビタキ。雪が舞う2月に出会ったころは、寒さに対応するため、パンパンに膨らんでいたが、ずいぶんスリムになった。
梅が咲くと一気に冬鳥が姿を消すため、この「冬春共演」の光景は、美しさと同時に季節の移ろいと、別れの時が来たことを告げている。
その小さな体で海を渡る。「長旅がんばって」とエールを送りつつ、「またね」と再会を願った。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)