「ホー、ホケキョッ」―。兵庫県丹波篠山市に美しいさえずりが響き渡る。日本三鳴鳥の一つ「ウグイス」だ。
体長16センチほど。体は暗緑茶色で、「うぐいす色」で思い浮かべる色はメジロの色に近い。早春からさえずり始めるため、「春告げ鳥」という別名がある。
縄張りも宣言する雄のさえずりは、ホー、ホケキョッのほかに、「ケキョケキョケキョ」などのパターンがあり、いずれも大音量。その一方で、藪の中などに隠れることが多く、いることはわかっても見つけづらい。
今年、記者が最初にウグイスに出会ったのは3月上旬。まだ寒い中、「ホ、ホケッ」などとか細い声で練習していたが、下旬以降、気温が上がってくると、里山一帯に響き渡るほど大きなさえずりになった。
春と秋が消えたような気温になりがちな昨今だが、やっぱり「ホー、ホケキョッ」を聞くと「春が来た」と心がウキウキする。一瞬、藪から姿を見せ、凛々しくさえずったウグイスの姿に、「こうでなくっちゃ」とひざを打った。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)