「第4回山賊ワイルドラン&炎の宴in丹波篠山」(同実行委員会主催)がこのほど、兵庫県丹波篠山市西紀北地区を発着点とする約26キロのコースで開かれた。過去最多の18チーム70人が参戦。スタート時は雨が降りしきる中だったが、ランナーたちは仲間と共に農村を駆け、間伐や農作物の収穫などさまざまな体験をしながら、楽しんで走る「ファンラン」を満喫した。
同市遠方にあり、同実行委が整備している「山賊の森」で号砲。ランナーたちは顔にペイントを施すなど“山賊”になりきってスタートした。
往路では西紀北小学校などでクイズに挑戦し、「八百材舎BASE」では間伐を体験。木を背負って走り、木の駅に運んだ後は、近くの農園「なちゅらるはーもにー」でサツマイモを収穫し、折り返しとなる黒豆の館では篠山サイダーで水分を補給した。
復路では栗柄地区にある「足つぼロード」を体験し、ゴールの「丹波篠山キャンプ場やまもりサーキット」へ向かった。
ランナーたちはRPG(ロールプレイングゲーム)のように仲間と協力しながら、知恵と体力を振り絞って激走し、里山の風景や地域資源なども楽しんだ。
協力した神戸学院大学現代社会学部菊川ゼミの学生らは、イベントの企画やコースの案内をしたほか、子どもたちも対象にした体験コーナーを開設するなどしてイベントを盛り上げた。
優勝は六甲山でトレイルランを楽しんでいる「六甲ときめき探検隊」。昨年、2位に甘んじた悔しさをばねにして栄冠をつかみ取り、「伝説の宝」である地酒「鳳鳴」を獲得した。
メンバーの沼澤清一郎さん(45)=大阪府東大阪市、兵庫県丹波市市島町出身=は、「地域に密着した、唯一無二の大会。黒枝豆の畑や地域の人からの声援など、他では味わえないものがある」と言い、「昨年は悔しい思いをしたので、今年は本気で優勝を狙った。来年はもっと楽しみながら参加しようかな」と笑っていた。

























