
企業向けの田んぼオーナー制度の参加を呼びかける狩場一酒造の岡村さん(中央)、かまい農場の構井代表取締役(左)、しする株式会社の小柳兼嗣・代表取締役=兵庫県丹波篠山市波賀野で
狩場一酒造(兵庫県丹波篠山市波賀野)、丹波篠山かまい農場(同市今田町木津)、経営支援などを手がける「しする株式会社」(本社・島根県)が今春から、今田町内の田んぼで企業向けのオーナー制度を始める。参加企業や事業所を募集している。古市地区で、都市住民らの「酒米オーナー」が育てた酒米を清酒にする活動に取り組んできた狩場一酒造が〝企業版〟として着想。自然体験型の新たな福利厚生として参加を呼びかけている。
栽培するコメは、化学肥料や農薬を地域の慣行レベルの半分以下にし、生き物に優しい栽培法で育てた同市認証の「農都のめぐみ米」。普段の生育管理は同農場(構井友洋代表取締役)が担当する。参加企業の社員が田植えや稲刈りを体験したり、コメの生育観察や、生き物を調査したりするほか、同酒造会社の酒蔵見学と清酒の試飲ができる。しする社は、同制度のPRなどを担う。
収穫したコメは、社員一人ひとりに配送したり、企業に一括配送し、例えば社員食堂や周年記念品として使ったりできる。将来は酒米を育て、清酒にする取り組みも検討しているという。
同酒造会社は、里山を生かした地域活性化を目指す「ミチのムコウ」プロジェクトが企画した「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」の酒造りに4年間携わり、自然環境や食文化を次世代につなぐ活動をしている。
同酒造会社の狩場一龍社長(64)は、「地域の田んぼや里山に人の手が入り、適切に管理された自然環境がないと酒造りが難しくなると感じている。今回の取り組みを通して、農村での日々の暮らしが地域の未来をつくっていることを感じてもらえれば」と期待。同農場の構井代表取締役(42)は「田んぼのある景観や農作業を通じて、農業や地域を身近に感じてもらえれば」と話している。
初年度は10社を見込んでいる。


























