
JR加古川線の維持と利用促進策について語り合うワーキングチーム会議=兵庫県丹波市山南町谷川で
JR西日本が赤字を公表した兵庫県のJR加古川線(西脇市―谷川駅間)の維持と利用促進策を検討するワーキングチームの会議が開かれた。官民連携による同線利用促進策により、大阪・関西万博期間中(4―10月)の利用者が増加したものの、同社近畿統括本部の平田恭子・兵庫支社長は「依然として厳しい状況」と言及。「利用増が持続的なものになるのか、地域の移動に関するニーズの把握など、分析や検証をする必要がある」と述べ、同社と県、沿線の丹波、西脇両市による「勉強会」の開催を提案。見解を求められた県は、「加古川線の利便性向上につながるような場になるのであれば、意義のある場になる」とし、設置の目的や内容を精査した上で、対応を検討するとした。
同社によると、今年4―10月の西脇市―谷川駅間の一日1キロ当たりの平均利用者数(輸送密度)は350人。本格的に利用促進に取り組む前の2023年度(275人)と比べ、3割増となる75人増えた。
同社は、万博期間中、切符を購入して乗車した人よりも、定期券を購入して乗車した人の方が伸び率が高いことに着目。平田支社長は「万博など誘客機会を捉えてさまざまな利用促進策を実施してきたが、図らずも外からの客を示す切符購入よりも、地域住民が利用する定期券が非常に増加しているのが興味深い」とした。
これらの結果を詳細に分析、検証するための「勉強会」の設置を提案。県交通政策課は、「加古川線の利便性を高めることが必要不可欠」とし、「利便性向上につながるのなら、一緒に勉強させていただくことは意義がある」と述べ、両市と相談して決めるとした。
会議後、取材に応じた平田支社長は「(増加に向けた)勢いがあったのかどうかを判断するには、増加の持続性を検証する必要があるので勉強会を提案した。誘客の機会を捉えて利用促進を進めたが、定期券利用が増えていたりする。その裏にどのような地元住民のニーズがあるのか探りたい」と述べた。
勉強会の位置付けについて問われると、「ポジティブとかネガティブとかいうものではなく、状況をきちんと知ろうというもの」とし、「その分析が終わった後に(持続可能な地域公共交通のあり方を議論する)『あり方議論』に入るということではない」と述べた。


























