
檜皮葺の技 海外に発信
村上社寺工芸社(丹波市山南町篠場)が静岡県周智郡森町の小國神社で手がけた、檜皮葺屋根のふき替え工事を撮影した短編ドキュメンタリーを2024年に制作。昨年までにイタリア、オランダ、イギリス各国の映画祭で、計4つの賞を受賞した。「自然を大事にし、森と共に生きる日本人の姿が、海外で興味深く受け止められている」と話す。
大阪芸術大学を卒業後、SBS静岡放送の報道局にカメラマンや記者として18年勤め、技術を身に付けた。22年、映像ディレクターとして独立。ちょうど地元の小國神社で約40年ぶりに檜皮葺のふき替えがあることを知り、「自分が記録して残さねば」と、密着撮影に飛び込んだ。
静岡県には檜皮葺職人はおらず、“未知の世界”。どの工程が重要なのかも分からず、「半ばやみくもに撮った」。22年の1月から1年間、約100回、足しげく通い、「職人さんには邪魔になっていたかも。受賞で恩返しができたかなとほっとした」とほほ笑む。
作品のタイトルは「Continuations(コンティニュエイションズ)」。「継続する」という意味がある。何が“続いている”のかは、見た人の思いに任せている」と言う。
ロープ1本でヒノキに登り、木を10年で回復させる皮のむき方、竹くぎを口に含み、素早く打ち込んでいく技術、美しい屋根曲線の造り方―。手仕事のかっこよさにひかれた。「職人さんたちは技術を誇ったりしないので、発信役が必要。日本の素晴らしい文化をしっかりPRしなくては」。写真を中心とした檜皮葺の本を出版できればとも考えている。49歳。


























