一級自動車整備士でグリーンオートサービス (丹波市青垣町西芦田) の高橋敏弥さん (33)、 カドノ自動車 (同市氷上町長野) の八尾篤さん (36) が、 IT化が進む電子制御装置に対する知識や、 顧客に対する専門的なアドバイス手法などを兼ね備えた 「整備技術コンサルタント」 の認定資格を取得。 安全なカーライフを提供しようと研さんを続けている。
同資格は、 日本自動車整備振興会連合会が3年以上の実務経験のある一級整備士を対象に認定するもの。 電子制御をはじめ、 アイドリングストップやハイブリッドカーなどの新技術への対応や、 環境保全を意識した取り組みを実践し、 それらを総合した顧客への自動車整備に関するアドバイス能力が問われる。
電子制御の故障を探る際にも機械だけに頼らず、 故障個所を明らかにするなど、 顧客への分かりやすい説明を重視。 経済的な面についても考慮する。 車検には通るものの、 安全性においては早目の部品交換が望ましい際には、 その旨を説明し、 長い目で顧客の利益になる整備方針を示すことで信頼度向上をめざす。
高橋さんは、 「車検に通れば安全が保証されるわけではない。 ブレーキなど、 目に見えない部分の危険性などをしっかりと説明することで、 納得してもらい、 喜んでもらえる」 と認定のメリットを話す。
八尾さんは、 「何がどうなって故障したのかという説明をお客さんが求める時代。 故障に至った経緯を説明し、 整備の方法を選択してもらうようにしている。 環境への影響を説明することもある」 と話している。
県自動車整備振興会によると、 一級自動車整備士の合格率は10%以下。 同コンサルタントの資格を持っているのは県内22人で、 丹波車検センター協同組合加盟店 (正組合員23社、 協力店7社) の中では2人だけ。