リオ五輪

2016.08.18
丹波春秋

 リオ五輪も終わりに。日本の選手団はよくやった。メダル獲得数はベスト10の良い位置に付けており、近来になくめざましい。

 選手たちが強いだけでなく、皆かっこ良く、堂々としているのがいい。

 ドーピングにまで走ったロシアやかつての東欧諸国のように、メダルにこだわるのは邪道と思いながらも、つい国別成績表に目が行ってしまう。

 思えば日本が初めて五輪に参加したのは100年ちょっと前、1912年のストックホルム大会。陸上の三島弥彦、金栗四三の2人だけで、三島は400準決勝を棄権、金栗もマラソンの途中でダウンしてしまい、メダルなどとは全く無縁だった。この時のメダル獲得数は米国をトップに開催国のスウェーデン、英国、以下ずらりとヨーロッパ諸国が並ぶ。

 はるばる極東から来た日本など、存在すら知られなかっただろう。こうして見ると、中国、韓国を含む東アジア勢の台頭は現在の世界の情勢をくっきりと示している。

 それにしても、開催国のブラジルがサッカーなどでの活躍が目立つ以外、メダルでは前回ロンドン同様に下位に甘んじているのは、「そんなことはどうでもいいよ」と宣言しているようで、すがすがしささえ感じる。難民選手団も登場する大会。彼らの掲げる五輪旗が表彰台に翻る光景も見てみたかった。(E)

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