「たんばがくえん」連載20年
連載20年を迎える丹波新聞の4コママンガ「たんばがくえん」の作者。高校2年生の女の子・山田にしきを主人公に、家族や周囲とのドタバタ劇をほのぼのと描いている。
幼いころから絵を描くことが好きで、小学生のときは忍者マンガ「伊賀の影丸」を広告の裏に模写して楽しんでいたという。「学校では、教科書のスペースに城の絵を描いたりしていた。本当はダメですけど、先生が『上手だ』とほめてくれました」と笑う。大人になってからも、趣味のぶらり旅にはスケッチブックを携え、風景を描いていた。
20数年前、何気なく手に取った雑誌に4コママンガが載っていた。「これなら自分にも描けるかもと思った」と言い、再びマンガを描くように。一つ決めたことは、女の子を主人公にすること。「華やかだし、行動力もある。男を中心に据えるより、おもしろく展開できそうだったから」。
ある程度書き溜めると、発表の場がほしくなった。愛読していた丹波新聞に載せてもらえないかと考え、丹波新聞社を訪問。「いわゆる持ち込み企画。『登場人物を丹波弁にしてみては』とアドバイスをもらえた」と語る。
連載は決定したが、妻への事前報告はなし。「私がマンガを描くことすら知らなかったみたい。当時はアイデアがひらめかず、ずいぶん寝つきが悪かったです」と笑った。
アイデアは、ニュースや家族間の何気ない会話から得ている。“ネタ帳”を持ち、思いついたことは何でもつづる。「20年もよく続けられたなという思い。今後もほのぼのしたオチを表現できれば。今までにない、奇抜なキャラクターを登場させようかな」。65歳。