丹波の新鮮野菜を神戸へ
神戸市内にあり、県内各地の生鮮野菜や花木などを販売している直売所「元町マルシェ」。4年前の春、オープンを控えた2カ月前に入社し、現在、丹波地域の集荷リーダーとして一人で丹波市、篠山市を駆け回って生産者から野菜などを仕入れている。
「田舎を元気にする」という元町マルシェのモットーにひかれて入社した。「田舎が好き、丹波が好き」という土田さん。大学時代、一人で外国を旅することが多かったが、「大都市よりも片田舎に行っていました」。
朝8時に家を出て、2トントラックを運転し、その日の集荷場所に出向く。集荷場所には10人から40人ほどの生産者が集まっているという。野菜などを仕入れ、元町マルシェに向かう。集荷場所は現在、春日町の春日部、大路、野上野、山南町の上久下、小川、氷上町の葛野、篠山市の雲部の7カ所。高齢者を中心に300人近い生産者が登録している。
入社時から丹波地域を担当。元町マルシェのオープンに向けて出荷を呼びかけた。「春日部地域はオープン当初、3人の登録者でしたが、今では70人ほどになりました」。当初の仕事の“愛車”はバンだったが、登録者の増加とともに1トントラックになり、2トンに格上げになった。
生産者一人ひとりに購入者の声を伝える。「購入者の声を聞かれ、生産者の方が『また出すよ』と言われたときは、橋渡しができたことを実感し、うれしくなります」。もっとも楽しいのは、生産者とふれあう集荷の時間だという。「異常気象や台風などで野菜がだめになっても、『こんな年もあるわな』と明るくされている。そんな生産者の方々に、こちらが元気をもらっています」。26歳。