なかの歯科クリニック院長 中野喜右人(なかの・きみと)さん

2006.09.07
たんばのひと

素敵な笑顔をつくる
なかの歯科クリニック院長 中野 喜右人(なかの きみと)さん (西宮市在住)
 
1955年 (昭和30年) 篠山市辻生まれ。 74年篠山鳳鳴高校卒、 80年大阪歯科大学卒。 アメリカインプラント学会認定医、 関西インプラント臨床研究会長。 阪急西宮北口駅前で開業。
 
 厚生労働省の認定する社団法人日本口腔インプラント学会の認定医や指導医として、 人工的な歯根を埋め込む治療を普及する。
 認定医は約400人。 指導医は約150人いるが県下では唯一人。 インプラント治療は、 自分の歯と同じように固定できるのが利点。 「入れ歯と比べ、 歯をはずさなくても良く、 ほとんど何でもかめる。 定期検査をしておけば、 15年は大丈夫。 歯を無くした人には、 まずインプラント治療を勧めたい」 と話す。 一方、 保険にかからないため、 治療費が高いのが難点。 「一部保険適用をしようという動きもあるが、 具体化していない。 今後の課題」 という。
 県内の開業医に3年勤務したあとインプラント治療の最先端技術を学ぼうとアメリカへ。 レオナルド・リンコーというアメリカインプラント学会の初代会長が営む歯科医院で勉強した。 「20年くらい前でしたので、 日本のインプラント治療は、 10年遅れている」 という感じを持った。 アメリカ人にまじり、 2日がかりで筆記、 口頭試問などを経て、 難関の専門医の認定を受けた。 帰国後、 インプラントと矯正治療の二本立てで治療。 指導医として歯科医師への技術的な指導もしており、 関西や東京へも出かけ講習会や講演などで多忙。
  「インプラント治療により、 歯のかみ合わせをよくすれば、 残りの歯も長持ちさせることにもなる」 と話す。 「50歳、 60歳になって歯に問題が出てくるのは、 20歳代、 30歳代のころに、 かみ合わせがうまくいっていなかったケースが目立つ」 と言い、 「正しい姿勢の維持、 ストレスなどもかみ合わせと関係する。 素敵な笑顔も正しいかみ合わせから生まれる」 とにっこり。
 歯科医師を志したのは、 高校3年のころ。 「高校教師だった父のアドバイスがきっかけ。 今はこの仕事が天職と思う。 自分で設計して作り上げるのが喜び」。 (臼井 学)

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