ドイツ・国立音楽大学生 荒木千鶴さん

2008.09.04
たんばのひと

伴奏の専門家めざす
(あらき・ちづる)ドイツ・ライプツィヒ市在住

 1979年 (昭和54年) 大阪府枚方市生まれ。 味間小、 丹南中、 篠山鳳鳴高、 大阪音楽大学音楽学部卒。 2001―03年、 篠山混声合唱団ピアニスト。 03年にドイツへ留学し、 05年からライプツィヒ国立メンデルスゾーン音楽大学に在学。

 ドイツ東部のライプツィヒ市にある国立メンデルスゾーン音楽大学で、 ピアノの伴奏法を専門に学んでいる。
  「ソロは自分の個性を出すことが大事ですが、 伴奏は自分と相手のバランスが一番大事。 相手の音や声をよく聴いて一緒に音楽をつくるところに喜びがあります」。
 大阪音楽大学を卒業後、 地元篠山でピアノ講師になり、 アルバイトでレストランでの演奏活動もしていた。 「留学を考えたことはなかった」 そうだが、 スタッフとして関わった2001年の丹波の森国際音楽祭 「シューベルティアーデたんば」 が人生の転機となった。 ゲストとして来日したジャック・アモンさんの 「情熱的な演奏」 を聴いて衝撃を受けた。 アモンさんから 「ドイツで勉強してみるか」 と誘われたことがきっかけで、 留学を決意したという。
 ドイツ北部のリューベック音楽大学を経て、 ライプツィヒ音大へ。 昨年の歌伴奏の修了試験では、 「めったに出ない」 という満点を取った。 これまでに、 トロンボーンやクラリネット、 チェロなどさまざまな楽器とコンサートを開いている。
 篠山でも母と一緒にコンサートを企画し、 9月6日午後5時から黒豆の館 (篠山市下板井) で3年ぶり4回目のコンサートを開く。 留学仲間のファゴット奏者との共演。 「ファゴットの音域は人の声に似ています。 ファゴットの歌に伴奏するつもりで弾きたい。 ぜひ聴きに来て下さい」。
 ドイツに渡って5年目。 卒業後もドイツに残り、 ドイツでも数少ない専門の伴奏者として仕事がしたいと考えている。
 ふるさと篠山は 「季節の野菜やくだものがおいしい」 とほほ笑む。 帰国したら必ず 「黒豆アイス」 を買いに走るそうだ。  (徳舛 純)

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