ジル・ポティエジャポン代表 池畑美帆さん

2008.11.25
たんばのひと

フランス芸術を紹介
(いけはた・みほ)東京都在住

 1971年 (昭和46年) 丹波市柏原町生まれ。 柏原高、 甲南女子大文学部フランス文学科卒業。 2002年有限会社ジル・ポティエ ジャポン設立。

 この10月、 フランス人フロリストのジル・ポティエ氏をプロデュースし、 日本橋の三越本店で個展を開いた。 昨年に引き続き2回目。
  「彼は分かりやすく言えば、 日本の假屋崎省吾のようなフラワーアーティストですね。 フランスの花職人として最高峰に位置する人で、 同国政府からこの分野では初めて芸術文化勲章を授けられました。 国を挙げてのイベントなどの際には必ず大統領から指名されるほどです」。
 今年は 「パリ ロマンティックノエル展」 と題し、 クリスマスをテーマにした内容。 会場には、 シナモンやドライフルーツなど天然素材を巧みに生かした作品が、 さまざまな形や色彩のコントラストを織りなし、 夢のような空間が広がっていた。 「何度も見に来る人、 感動でいつまでも立ち尽くし、 中には涙を流される方もいらっしゃいました」。
 大学を卒業して、 一年間、 フランス南西部にあるトゥールの語学学校へ。 帰国後、 通訳をしたことからジル・ポティエとの縁が出来た。 「波長が合ったのでしょう。 年齢も言葉の違いも超えて交流が5年間続き、 彼の素敵な世界をぜひ日本で紹介していきたいと提案。 活動を請け負うことになりました」。
 謙虚で真面目なジルの人柄にほれ込んでいるそうだ。 「自由な創作活動をしてもらいたいという理想と、 ビジネスの現実のギャップに悩みます」。 柏原の老舗の商家に育ったお嬢さんだが、 算盤は苦手のよう。
 花の都パリと東京、 そして最近は会社の拠点を丹波に移し、 三カ所をモバイル (無線) のパソコン一台で移動する。
  「以前はお見合いをして普通の結婚を考えていたんですが…。 まだ相手はいません」 と笑った。 現代的かつ古風な日本女性だ。    (上 高子)

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