石けん運動広がりを
(おかだ きよたか)洲本市在住
1945年(昭和20)篠山市犬飼生まれ。70歳。古市小、古市中、篠山鳳鳴高校、兵庫農科大学(現神戸大学農学部)卒。中・高校教諭を経て、退職。NPO菜の花プロジェクトネットワーク理事、あわじ菜の花エコプロジェクト推進会議会長。リサイクルせっけん協会関西地域事務局長。
丹波市春日町で開かれたリサイクルせっけん協会関西セミナーで、講演。石けんづくりの技術講習も行った。自宅プラントで作る石けんデータを基に、廃食油からいかにして、良い石けんが生まれるのかを実証した。
化学に興味を覚えたのは高校時代。化学部に所属し、実験などを重ねるなかで、進路を定めた。篠山にあった兵庫農科大学に入学。植物防疫学科に学び、自然環境と植物の生育、遺伝子との関係などを通し、病気の予防、病原菌の侵入ルートなどを研究した。
淡路で約半世紀を暮らすが、和牛、黒大豆、丹波大納言小豆などへの愛着は強い。兵庫農大在学中に、大学が神戸大学に移管されることになり、「篠山の農場で作物を育てた土などをトラックで神戸に運んだ。神戸でも篠山と同じ環境で研究できた」と振り返る。
教員を退職後にあわじ菜の花エコプロジェクトの推進を兵庫県の淡路地域ビジョン委員として提案。環境カウンセラーの認定も受けた。「教諭になった時は、淡路は3年勤務かなと思っていたが、縁あって今日まで住みついた。経験が地域のお役に立てば」と話し、淡路で住民と県や市が一体になった「あわじ環境未来島構想」の旗を振る。大陽光、菜種油、廃食油の活用や地産地消など、エネルギーや食と農の自立を目指す。「石けんづくりは、正しく安定した技術が必要。せっけん協会では、リサイクル製造技術認定証を発行し、技術向上や普及をめざす。丹波市で長年続く取り組みは、素晴らしい」と評価する。
「高校時代に、体育祭の応援合戦に使うプラカード作りに、夜遅くまで頑張ったことが懐かしい」とほほ笑む。