全国自家用自動車協会会長賞を受賞 安井 宏さん

2003.07.27
たんばのひと

 氷上郡自家用自動車協会の会長を長年務め、 組織の発展に大きな功績があったとして、 全国自家用自動車協会会長賞を受けた。 1947年の協会発足当初から理事として関わり、 80年に3代目会長に就任。 23年間会長を務め、 今年5月に退任した。 今年度の受賞は県下で1人。

     

 「氷上郡自家用自動車協会は、 自動車オーナーの会で、 事業所と個人の会員合わせて約3500人が加入しています。 自動車を所有し、 運転していることで、 いろんな形で住民に迷惑をかけることが出てくる。 税金を払う以外に社会に対する還元をすべきというのが持論です」
 「もともとは、 戦後の物資が乏しかった時代に、 ガソリン供給を円滑に行うための組織としてスタートしました。 その後、 運営方針が変わり、 現在は警察の車庫調査代行業務を中心に、 企業の事故防止にも力を入れています。協会内に安全管理者部会を置き、 年3回の研修や交通安全運動期間中の街頭パトロールなども行っています」
 「郡内でも自動車が徐々に増えはじめた昭和30年ごろには、 ボランティアで舗装道路のセンターライン引きをしたことを覚えています。 郡内25カ町村にペンキ代の寄付を依頼して回り、 みんなで一生懸命やりました。 丹波は霧が濃く、 運転しにくいという悪条件があったことから、 柏原署で県下に先駆けて取り組んだのです」
 「協会は任意加入なので、 なかなか会員が増えないのが悩み。 今後は郡のダンプカー協会、 交通安全協会、 運輸事業者と協調しながら活動していきたい。 また現在、 軽自動車は車庫法上の規定がなく、 車庫がない場所にも駐車できるのですが、 普通車同様、 車庫格納を義務づける方向へ進めたい。 路上駐車をなくし、 車上狙いなどの犯罪予防にもつながると思っています」
    

 
 地方では一家に1台が当たり前の現代。 車社会の弊害も多いが、 ドライバーがそれを自覚するのはなかなか難しい。 会長職を退いても、 他団体と手を携え、 オーナーの意識向上を指導してほしい。 町会議員、 丹波の森協会専務理事、 保護司など他の公職でも地域に貢献。 安井酒類販売社長。 氷上町石生。 79歳。 (J)

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