秋田県で13―15日まで開かれた第7回全国障害者スポーツ大会 「秋田わか杉大会」 に、 兵庫県選手団の一員として出場した。 200メートル走、 ソフトボール投げ、 4×100メートルリレーの3種目に出場し、 県内や他府県の選手らと交流を深めた。 篠山養護学校高等部3年生。
「5月に行われた県大会で、 200メートル走で優勝し、 県代表に選ばれました。 タイムは34秒8でした。 去年、 地元の兵庫国体に出たかったのですが、 けがで出場できなかったので、 2年間の思いをぶつけました。 選ばれた時はうれしかったです」
「担任の岡本先生が体育の専門で、 夏休み明けから、 授業時間などにダッシュや足上げなどの練習をしました。 職場実習などで忙しく、 あまり練習はできていなかったと思います」
「8チームずつの3ブロックに分かれて競技が行われました。 初日はソフトボール投げがあり、 結果は4位でした。 ねらっていたメダルが取れなかった悔しさもあったのか、 2日目に体調が悪くなり、 医務室で休んでいなければなりませんでした。 でも、 友だちや周りの人から元気をもらい、 治すことができました」
「200メートルとリレーは、 思い切り走れました。 本番前、 県選手団のコーチに 『緊張しなくても前を向いて走れば大丈夫』 と言われたからだと思います。 200メートルは6位、 リレーは5位でした。 自分では結果はだめだったと思いましたが、 親に報告すると 『よくがんばった』 と言ってくれました」
「家族は応援に来ることができませんでしたが、 不安やさみしさなどはありませんでした。 県選手団や岡山県の選手、 県のサポーターの人などと仲良くなれたからです。 大会に参加して一番よかったのは、 友だちができたことです」
「一人きりの場所で、 一生懸命走っているのを見て本当に感動した」 と担任の岡本洋教諭。 岸本さんは篠山養護学校で、 児童・生徒会長を務めている。 何にでも積極的に取り組み、 学校をリードする存在で、 岸本さんに憧れている下級生は多いという。 日焼けした明るい笑顔に元気をもらった。 篠山市西荘。 17歳。(徳舛 純)