ブラジルで農業研修  荻野 孝二(おぎの こうじ)君

2007.11.09
たんばのひと

 氷上高校営農科の2年生。 社団法人兵庫みどり公社の兵庫県若手地域農業リーダー育成研修団の一員に選ばれ、 3日にブラジルに旅立った。 7日から日系人の経営する農業高校で研修している。 メンバーは、 高校生10人と若手農業者2人で、 丹波地域でただ一人の参加。

    
  「初めての海外体験なので、 不安もあるが、 期待も大きい。 学校では、 作物栽培のほか、 畜産で乳牛の搾乳や牛に餌を与えるなど飼育管理を勉強しています。 現地での野菜の育て方、 日本では見られない背中にこぶのある珍しい牛も見てきたい」  
  「ブラジルの耕地は、 水はけがよい土質なので、 コーヒーや麦、 色々な野菜などの栽培に適しており、 逆に米作りには、 あまり向いていないようです。 日本の野菜とブラジルの野菜が土の違いによって、 どのくらい成長や味が違うのかなど、 日本とブラジルの農業の違いをしっかり研修したい」
  「来年がブラジル移民100年にあたります。 移民の一世でもある、 研修先の西村農工という農業高校会長の入植当時の苦労話も聞ければと思います。 事前研修では、 簡単なポルトガル語の会話も勉強しました。 色々な学校の仲間とも交流を深めたい。 家族も、 めったに出来ない経験なので、 行って来いと応援してくれています」
  「家が農業をしているので、 田植えや稲刈りなどを手伝っています。 昔は、 乳牛も飼っていましたので、 動物が大好きです。 将来は、 畜産関係の仕事につきたいという希望を持っています。 これからの勉強に1つでも生かせることがあれば、 どんどん吸収してきたいです」

 サンパウロ市から約500キロ離れたポンペイ市の西村農工への体験入学は、 7日から9日まで。 10日から13日までは農家にホームステイするなどし、 マリンガ市にある農場見学もする。 18日に帰国する。 同校からは4年ぶりの研修参加。 農業後継者不足が叫ばれるが、 農業に夢を持った若者に頼もしさを感じた。 ブラジルの大地での体験が将来のステップになると思う。 土産話が楽しみだ。 17歳。 丹波市氷上町香良。(臼井 学)

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