「自治体消防制度60周年記念式典」 で消防庁長官表彰功労章を受けた。 丹波市内では旧町時代から数えても3人目。 全国でも104人、 県内で4人。 旧春日町消防団長から合併後の丹波市消防団の団長に就任し、 2696人の団員を束ねる。
「受章は大変光栄なこと。 団員をはじめ、 市民のみなさんの支えのおかげ。 災害時には、 まず現場へ直行しなければならないため、 家の守りは家族頼み。 家族の支えがあって始めて活動ができることに感謝している」
「市消防団に移行し、 本部から支団へと1つにまとめていくピラミッド組織にしたいと苦心してきたが、 最後に残っていた氷上支団の再編ができ、 体制が整ってきた。 少子化のなかで、 団員数も減少傾向が予想される。 なお一層のスリム化を進め、 効率化をはかりたい」
「消防団は火災や風水害などの災害時に出動するが、 自治会の自主防災組織との連携を密にしていくことが大切。 住民も消防団だけに任せるということではなく、 自分たちの地域は自分たちで守るという意識をもってほしい。 市長にも、 自主防災組織の活動がしやすいように予算の充実を要望している」
「もう1つ重要なのは、 予防活動。 消火栓の点検、 査察などの啓発活動や初期消火訓練などの取り組みを女性の力を借りて拡充させたい。 現在ある氷上支団の女性分団 『ファイヤーアザリア』 を市全域に広げるため、 新年度中に女性分団を発足させたい。 独り暮らしの高齢者には声かけ、 幼稚園、 育園児などには紙芝居などで啓発をしたい」
「20歳で入団し、 36年の消防団生活。 春日町時代や合併後の台風災害で尊い犠牲者を出したことは忘れられない。 非常時には、 住民に身近な存在である消防団の役割を常に意識し、 日々の訓練などを通じ、 市民に信頼される消防団として、 努力していきたい」
家族は妻と娘夫婦、 孫の7人。 妻と2人で毎朝、 孫の通う小学校まで地域の子供を見守るボランティアに出かけるのが楽しみという。 狩猟、 魚釣りなど趣味も多彩。 造園業、 丹波市春日町野村。 56歳。(臼井 学)