丹波地域に住む外国人の日本語学習支援や生活支援に取り組む、 柏原日本語教室 「こんにちは」 の代表。 11日、 丹波の森公苑多目的ホールで、 教室の10周年を祝う 「ふれあい交流パーティー」 を開く。
「1998年1月から篠山市で開かれた、 県国際交流協会主催の日本語学習支援者養成講座の修了生で教室を開設しました。 当初の参加者は、 2カ国 (インドネシアとブラジル) 15人でしたが、 現在はベトナムやフィリピン、 中国、 韓国などの出身者が加わり10数カ国70人になっています」
「週3回の大人対象の教室に加えて、 一昨年7月から週1回、 子ども対象の教室も開いています。 小学生5人と幼稚園児2人が通っていますが、 生活言語と異なり、 学習言語はきちんと言葉を組み立てて理解しないといけないので難しい。 早い時期から学習を始めないと、 学校の授業についていけなくなります。 永遠の課題です」
「参加者の大半は、 企業の研修生や出稼ぎ、 結婚で丹波地域に住んでいる人たちです。 永住したい人もでてきており、 支援の範囲は医療や年金の相談など、 日本語学習以外にも広がっています。 冠婚葬祭関係の相談を受けることもありますし、 関わる分野は、 この10年で広く深くなっていますね」
「外国出身者にとって一番難しいのは、 各種手続きです。 漢字が多く、 学校便りや健診の問診票などが読めない人もいます。 丹波市内には、 750―800人もの外国出身者がいます。 市や市教育委員会は、 そういう人たちに対応するシステムをつくってほしいと感じています」
数年前から、 教室で日本語を学んだ人が、 地域の学校や行事で交流活動に携わる機会が増えてきた。 教室を通して、 外国出身者だけでなく、 丹波市内の多文化交流も草の根から支えている。 66歳。 丹波市柏原町柏原。 (古西広祐)