8月に東京辰巳国際水泳場で行われた 「全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季水泳競技大会」 (日本水泳連盟主催) に、 「マックスポーツプラザ篠山」 の選手コースから過去最多の5人を出場させたコーチ。 10歳以下の部・平泳ぎ種目に出場した選手は、 教え子では過去最高の 「銅メダル」 を獲得した。
「JOCは18歳未満を対象とする国内最高峰大会の1つで、 年齢と種目ごとに決められた標準記録を公式大会で突破すれば出場権が得られます。 2006年夏に初めて篠山から選手を出し、 今年初めてメドレーリレーでの出場権も獲得しました」
「プールでは俗に言う鬼コーチです。 練習が終わったらリラックスして付き合い、 メリハリを付けた関係を作るようにしています。 選手一人ひとりが立てた目標が自分の目標。 ここまで来られたのは選手のがんばりと、 選手の家族のバックアップがあったから」
「篠山では、 03年4月のオープン時からコーチを務めています。 1年目はスタッフの育成やスイミングスクールのPRに力を入れ、 2年目に 『絶対に強くする』 と上司に掛け合って選手コースを作ってもらいました。 強豪チームで強い選手を育てても面白くない。 『ここなら自分で一から作り上げられる』 と勢いづいていましたね」
「父が強豪スクールの水泳コーチで、 小さい頃からその姿にあこがれていました。 篠山の選手コースの目標はJOCに10人以上出場すること。 自分自身の目標はオヤジ越えです。 手軽にできる運動として、 篠山にもっと水泳を根付かせていきたい」
小さな子どもたちに一から水泳を教え、 全国大会レベルの選手に育てるのは並大抵の情熱ではできない。 堂々とした指導を支えているのは、 あこがれの父の背中だった。 山の国篠山で、 水泳の楽しさをさらに広めてほしい。 神戸市北区。 26歳。 (徳舛 純)