重賞を初制覇JRA騎手 荻野琢真さん

2009.02.12
たんばのひと

 JRA (日本中央競馬会) 所属騎手で、 1月18日に京都競馬場で行われたG?レース 「日経新春杯」 でテイエムプリキュアに騎乗し、 騎手3年目で重賞レースを初制覇した。

  「騎手デビューから3年、 または100勝到達までは、 斤量 (馬のおもり) が1―3キロ軽減される。 騎乗したテイエムプリキュアの斤量は49キロ。 僕が騎乗すると3キロ軽くなるメリットがあったので、 白羽の矢が立ったのだと思う。 重賞に出られる機会は滅多になく、 GIを制したようないい馬に乗れることも滅多にないので、 名前を売る最高のチャンスだった。 重勝を勝ったことで、 それまで週7頭ぐらいだった騎乗機会が、 翌週から倍に増えた。 これから勝ち鞍をどんどん増やしていきたい」
  「斤量の軽減がなくなる今年が勝負の年。 軽減がなくなった後も 『荻野を乗せてやろう』 と言われるようにならないといけない。 90勝、 70勝を挙げている同期もいる。 同期が9人もいるのは珍しく、 将来『花の22期生』 と言われた時に、 『荻野の22期生』 と言われるようになりたい。 競馬に出ずに、 調教で食べている騎手もいるけれど、 競馬にずっと出続けたい。 賭けてもらって何ぼ、 野次られて何ぼですから」
  「中学時代に騎手を志していなかったら、 今ごろニートになっていたかもしれない。 後輩たちには急がなくてもいいけれど、 自分のやりたいことを見つけ、 一生懸命努力してほしい。 僕が活躍すれば、 『頑張れば、 何とでもなる』 ということが伝えられる。 応援してくれる同級生や恩師がいる故郷を大切にしたい。 丹波に少しずつ恩返しをしていきたい」

 栗東の名門・大久保龍志厩舎所属。 先代は、 ナリタブライアンなどを手がけた。 15日の小倉のレースで2勝し、 通算勝ち鞍がG?出場資格の31勝を突破。 次は大久保厩舎の馬で重賞をねらう。 丹波市市島町上竹田出身。 20歳。 栗東市。  (足立智和)

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