全国商業高校協会主催の検定試験で、 氷上高校創立以来初の7つの検定で合格する 「7冠」 を達成した。 目標だった全種目合格の8冠には惜しくも届かなかったものの、 快挙を成し遂げ、 また、 クラスメート全員が1冠以上を達成する偉業をけん引した。 卒業後は兵庫県立大学経営学部に進学を決めており、 税理士を目指している。
「『7冠』 が氷上高初と聞いて、 とてもうれしかった。 検定で得た知識も重要だけれど、 がんばったことが報われる楽しさや気持ちよさを学びました。 この思いを今後の人生で役立てていきたい」
「部活ではサッカー部に所属し、 検定前の1週間は勉強に集中。 両立させるのは大変でした。 検定中、 特に難しかったのは、 一つだけ合格できなった英語。 8冠を達成できなかったのは今でも不満です」
「中学生の時、 氷上高の先輩が 『6冠』 を達成されたという新聞記事を見ていたので、 面接試験の時には 『自分は6冠以上取りたい』 と言ったのを覚えています」
「商業科に入学して初めてパソコンを使ったり、 簿記に取り組んだりと、 とてもいい経験ができました。 3年間同じクラスの仲間と一緒に過ごし、 充実した高校生活でした」
「実家が自営業をしており、 子どものころから 『かくていしんこく』 などの商業的な言葉を聞いて育ったので、 経済や経営に興味がありました。 将来は税理士になって、 地元丹波で仕事をしたい。 税理士というと 『偉そう』 というイメージがあるけど、 実家や近所の人など地域の役に立てれば」
「がんばれば報われる喜びを知った」 と語った芦田君。 この気持ちを味わえたことは、 知識以上に貴重な経験だったと思う。 いつまでもその気持ちを持ち、 税理士として活躍する彼の姿が丹波で見られることを期待したい。 氷上町鴨内。 父、 母、 妹、 祖母と5人暮らし。 18歳。 (森田靖久)