音楽で子と親元気に
ピアノ講師で、高校生を一番上に3人の男の子の母親。「歌のお姉さん」として、丹波地域を中心に音楽を通して幼児と保護者に元気を届けている。
幼い頃から歌が好き。ムラの「のど自慢」で、歌い出しが旧姓の「上野」と同じ「津軽海峡冬景色」を歌ったところ「上手やね」とほめられ、「歌うのがもっと好きになった」。ピアノ教室に3歳から通い、将来は「歌のお姉さん」にと憧れ続けた。コーラス部に所属した柏原高校時代は、関西音楽学院で声楽も学んだ。採用倍率の高さを知り、一度は夢をあきらめた。福井市の短大の音楽学科に進み、帰郷後も声楽を続けた。
転機は14年前。当時2歳の長男と訪れた「こうがやま児童館」(氷上町成松)で、指導員に「ここで歌のお姉さんをやってみない?」と声をかけられた。思いがけない形で夢がかなった。数組の親子で始まった、今も続くリズム教室「トトロ」は評判を呼び、会場が満員になる人気教室に。児童館、こども園、子育て関係の集まりなど、活躍の場が広がっている。
「もっといい声を届けたい」と歌のトレーニングに始めたジョギングは、家事に差し支えない朝5―6時の1時間、10を走る。今月の「もみじの里ハーフマラソン」で1時間39分58秒で、ハーフ女子総合16位(丹波市1位)に入るなど記録を伸ばしており、23日の福知山でフルマラソン4時間切りをめざす。
実感しているのは、「続けることの大切さ」。「うちの子どもはおばちゃんやん、と言うけれど、よその子にとってはお姉さん。ランナーとしてもっと速くなりたいし、いつまでも歌のお姉さんと言われるように、がんばりたい」。41歳。