コンセプトは「旅するビール」 伝建地区の宿場町に地ビール醸造所

2019.08.06
ニュース丹波篠山市地域地域

年間60キロリットルを目標としている醸造所=兵庫県丹波篠山市福住で

古民家の活用事業などを手掛ける「NOTE JAPAN」(兵庫県丹波篠山市立町、藤原岳史代表取締役)は7月26日、国指定の伝統的建造物群保存地区の宿場町、福住地区内の古民家を改修し、クラフトビール醸造所とパブ「丹波篠山 旅路のブルワリー」をオープンした。地元産の米を活かすなど、当初は4種類の地ビールを製造。年間6キロリットルの製造販売を目標としており、地ビールの醸造所としては中規模にあたるという。

コンセプトは、宿場町にちなみ「旅するビール」。ビールという商品を通じて旅人を迎え入れ、さらには全国へ発送することで福住の魅力を発信する―という循環を生み出すねらい。

副原料に福住産の米を利用した「ピルスナー」、地元福住のコーヒー専門店「マグナムコーヒー」が焙煎するコーヒー豆を用いた「スタウト」など4種類を醸造(各種330ミリリットル600円)。今後は、地元の特産食材を活用したり、他地域の特産とコラボレーションしたビールなども企画していくという。同市内の飲食店、バー、ホテル、おみやげ店、さらには大阪、東京などの飲食店などに売り込む。

「旅路のブルワリー」の店内=兵庫県丹波篠山市福住で

醸造所と併設するパブ(40席)は、当面は土・日曜、祝日のみオープンで、ビールのみ。午後5―10時。不定休。

同社の星野新治取締役は、「ビールを通して人が行き交う場になれば」と話している。

改修した古民家は、築130年以上。町並み保存継承と地域振興を目的に、国の交付金も活用した。同社は福住地区でこのほか、古民家を活用したホテル、ギフトショップ、リラクゼーションサロンなどを展開している。

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