今年書き残したことを。たんば田園交響ホールでの東京混声合唱団の公演で、アンコールに地元でも珍しい「デカンショ節」の合唱曲が歌われたことを、9月18日号本欄に書いた。その後日話。▼群馬県高崎市から「丹波新聞の記事をリンクしたい」とのメールが届き、送信元は同地の、その名も「でかんしょ合唱団」。「東混」公演の際は当方の取材不足だったが、実は歌われた「デカンショ節」は、でかんしょ合唱団の団員の編曲。団員らはその曲の晴れ舞台を聴こうと篠山へ来ていたのだった。▼何故、群馬に「でかんしょ」? 問い合わせたところ、35年前に発足した「高崎第九合唱団」の有志が5年後、「12月の第九演奏が終わると翌年6月の発声式までお休みなので、『後の半年、(寝ず)歌って暮らそう』と作った」合唱団なのだそうだ。▼一時は「カタカナ名など、もっと良い名があるのでは」と討議することもあったが、今では皆が「でかんしょ」に愛着を感じている。「でも篠山に来た時は『でかんしょ』があちこちで目に付いて、くすぐったかった」とか。▼「これが縁で篠山の人たちと交流ができれば」とも。それこそ、合同で「第九」が歌えればすばらしいだろう。来年が「良い年」になるか、ともあれ気持ちだけは、ふて寝せず、大らかに歌って暮らしたい。(E)