柏原赤十字病院 (玉田文彦院長) は、 毎週金曜日の午後に 「糖尿病専門外来」 を開設した。 同病院第2内科部長で糖尿病専門医の足立和秀医師と、 日本糖尿病療養指導士に認定されたスタッフ7人が担当し、 同指導士がマンツーマンで患者の症状や生活に合わせた個別指導を行なうのが特徴。 同病院は 「専門性を生かして、 増加傾向にある糖尿病の早期診察、 治療に貢献できれば」 としている。
一般外来で糖尿病と診断された人に専門外来を勧める。 まず採血を行い、 検査結果が出るまでの待ち時間を利用して、 指導士が食事や運動、 生活リズムについて聞き取りを行なう。 医師の診察を経て、 聞き取りに基づく個別指導を行なう流れ。
個別指導では、 食事の量を目に見えるかたちで示したり、 ひざが痛い人には座ってできる運動を紹介するなど、 具体的な指導を心掛ける。 また、 指導士は通常、 栄養士や理学療法士、 薬剤師、 臨床検査技師、 看護師として勤務しているため、 必要に応じてより専門的な指導にも対応する。
指導内容を示した専用のカルテを作成。 患者に持ち帰ってもらい、 再診の際に達成度を確認するなど、 患者とやり取りしながら完治に向けて次の段階をめざす。 かかりつけの開業医で治療を受けることになっても、 そのカルテを開業医に持参してもらえば、 引き継ぎにもなるという。
スタッフの1人は 「食事に気をつけましょう、 運動をしましょう、 というのは一般的な診察。 さらに踏み込み、 患者が生活を見直すヒントを具体的にアドバイスしたい」 と話す。 同病院で診察を受けなくても事前に検診や開業医で糖尿病と診断されている人も利用できるが、電話(0795・72・0555) で予約を。
同病院によると、 糖尿病は沈黙の病とも言われ、 のどがかわく、 体重が減る、 視力が衰える、 足にしびれが出るなどの自覚症状が出た際にはすでに症状が進行している可能性が高いという。 食生活の変化や運動不足などから受診者は増加傾向にあり、 開業医からの紹介も多いという。