篠山市は、 市内の救急医療体制について、 市内の兵庫医科大学篠山、 岡本、 にしき記念の3病院で連携を取って実施することなどを検討するため、 「市救急医療体制調整委員会」 (委員長=山鳥嘉彦市医師会長、 13人) を立ち上げた。 兵庫医大に支援する運営補助金のうち、 救急医療にかかる約9000万円を3病院で分配し、 救急医療を分担する案。 関係者らは具体的な運営に課題は残るとしながらも、 方向性には賛同している。 (徳舛 純)
メンバーは、 医師会の正副会長ら4人、 3病院から病院長と事務長、 副市長、 消防長、 保健部長の計13人。 来年度からの実現をめざしている。 兵庫医大への運営補助金は年1億8000万円で協定書案がまとまっているが、 救急体制の分担が実現すれば、 同医大への実質的な運営補助金は9000万円程度になる。
市と兵庫医大との基本協定書案では、 ▽篠山病院において24時間365日の救急医療体制を実施する▽診療時間外は市の費用負担で市内の他の医療機関と役割を分担することができる―としているが、 酒井隆明市長が先月15日に同大学長と面談した際、 「篠山病院だけでは実現は難しい。 他病院との連携がはっきりしなければ協定書案の合意は難しい」 と言われ、 協定締結後の課題としていた役割分担案について、 前倒しで検討に入った。
11月29日に同委員会を発足。 次回は12月11日に開催する予定。 6日に開かれた同医大教授会の前に委員会を立ち上げ、 「市としてできる限りのことはやる」 姿勢をアピールしたかっこう。
また市は1次救急について、 開業医が診療時間を延長して患者を診てもらえるよう、 第1回目の委員会で医師会に投げかけた。 病院の負担を軽減するためで、 具体的には診療時間を午後9時か10時ごろまで延長してもらえないかと伝えたという。