丹波市医師会が昨年5月から柏原赤十字病院に開設している 「丹波市8時―10時応急診療室」 の昨年度分の利用実績が、 1日平均1・3人であることが分かった。 開設日のうち、 「患者0」 の日が3分の1と利用は少ないが、 「市民に安心を与えている」 と市医師会では判断。 今年度も事業を継続する。
昨年5月14日から今年3月31日までの平日の午後8時―10時で、 215日開設。 うち、 患者が受診に訪れたのは148日、 285人。 患者0人が67日あり、 31%を占める。 患者1人が73日で34%、 患者2人が41日で19%。 患者0―2人の日が全体の84%を占める。 患者が最も多い日は6人で、 昨年度4回あった。 応急診療室にかかり、 入院が必要とされたのは9人。 他の病院へ転送されたのが6人だった。
曜日別の受診割合では、 開業医の午後診察が休診の木曜が35%を占め、 そのほかの日は14―18%と差はなかった。 地区別では、 柏原地域が約29%、 氷上地域約26%で半数以上を占め、 以下、 春日地域約16%、 山南地域約12%など。 年齢別では、 15歳以下が約44%を占め、 60歳以上は13%だった。 多い年齢は、 0―4歳が20%、 20―29歳が約16%、 10―14歳が約13%など。
同診療室は、 開業医22人が交代で担当している。 1回につき、 丹波市が、 医師に手当て4万5000円を、 柏原赤十字病院に利用料2700円を支払っている。
市医師会の田中潔会長は、 「安易な受診を控えようという住民運動が、 小児科以外にも効果が出ているのでは」 と分析。 「市からは時間延長や、 土日の開設などを要望されているが、 なかなかそこまではいけない。 医師会の中にも、 賛否はあるが、 いざという時にかかれる所があることで、 市民に安心感を与えていると思う。 中には、 電話相談で解決しているものもある。 市にもう少し広報を考えてもらってもいいと思っている」 と話す。
辻重五郎市長は、 「数が少し少ないかな、 という感もするが、 何人の受診があれば妥当、 というのは分からないし、 あふれるくらい患者が集まるというのも好ましくない。 病院が助かり、 本人が助かるのであれば意義があるのでは」 と話している。
同診察室 (0795・72・0555) の当番医は、 市広報に掲載。 市医師会は、 電話で受診の可否を問い合わせた上での来院を求めている。