3病院長で連携会議 柏原・赤十字・篠山

2008.12.25
丹波の地域医療特集

 丹波圏域医療確保対策圏域会議 (議長=山鳥嘉彦篠山市医師会長) が22日、 県柏原総合庁舎内で開かれ、 病院の連携を探る県立柏原、 柏原赤十字、 兵庫医大篠山の公立、 公的、 準公的3病院の院長会議を設置することで合意した。 1月に初会合を持つ。
 会議は非公開で行われた。
 県立柏原の酒井國安院長と、 医大篠山の福田能啓院長が設置を提案。
 出席した委員によると、 酒井院長は、 県立柏原病院再生プランでは病院の再生は困難で、 2次救急輪番から離脱を検討していることや、 今残っている診療機能を維持できるかどうかという厳しい院内事情を説明。 「診療機能の一時休止を余儀なくされることを恐れている」 と、 医師不足による病院休止の可能性に言及。 「なし崩し的に混乱を招く前に、 限られた医療資源の有効活用を検討する委員会を設けてほしい」 と要請したという。
 また、 福田院長は、 奈良県の例をあげ、 医師を異動させて特定の病院の診療体制を万全にする考え方を説明。 診療科を集約した時の集約される側の診療報酬の問題、 異動先での医師の身分など、 さまざまな問題があることを踏まえながらも、 できることを探るために話し合いのテーブルに着くことを提案。 あわせて24時間365日1次救急は開業医が担う代わりに、 2次救急は病院が必ず受け入れるとする鹿児島県鹿屋市で行われている病診連携についても、 丹波で可能かどうか探ることも求めたという。
 福田院長は、 大塚、 岡本、 にしき記念、 山鳥の民間病院長も交え、 7病院長会議とすることを求めたが、 民間病院の院長や県病院局から 「まず県立、 赤十字、 篠山の3病院で」 と意見があり、 3病院長で会議を開き、 必要に応じて7病院長にはかることで合意した。
 会議終了後、 会見した山鳥議長は、 「3病院が協力し、 崩壊を持ち直すことを期待する。 民間もできる限り協力したい」 と述べた。
 また、 同会議では、 事務局の県柏原保健事務所が、 但馬に設置される見通しのドクターヘリの丹波での活用や住民組織・医療を守る丹波会議 (仮称) の立ち上げなどについて説明した。

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