県立柏原病院 (大西祥男院長) で、 金沢医科大学の学生が学外臨床実習に取り組んでいる。 同病院が今年初めて同大の実習生を受け入れた。 同病院のほか、 開業医、 調剤薬局、 市民グループも実習を手助けしている。
共に6回生の蓮井雄介さん (24) =愛媛県出身=と川村亮さん (同) =三重県出身=。 蓮井さんは8日から12日、 川村さんは19日まで実習する。 同大出身の和久祥三医長 (小児科) を頼って訪れたもので、 同病院小児科では新生児の診察を中心に研修。 手の甲に針を刺し、 たれてくる血を採血する方法などを学んだ。
また、 「丹波医療再生ネットワーク」 メンバーの和久医院、 大村薬局、 里皮フ科クリニックで開業医や薬剤師の仕事ぶりを見学。 医学部では見学することのないまちの薬局や、 東洋医学も取り入れた手技などに触れた。
同ネットワークの集会に顔を出し、 地域医療の崩壊を学んだほか、 県立柏原病院の小児科を守る会のメンバーを相手に 「発熱」 をテーマに、 ミニ講演。 熱が出る仕組みや、 熱の冷まし方などを説明し、 実体験に基づいた母親たちからの質問に懸命に答えた。
2人は、 「丹波に来て医療の研修をするだけでなく、 それを支えている地域の姿を見られたのが良かった」 と言い、 「幅広く患者を診れるジェネラリストか、 スペシャリストを目指すのか、 進路を決める参考にしたい」 と話していた。
18日の朝日放送 「ニュースゆう」 午後5時台のニュースで、 2人の研修の模様が放送される予定。