地域医療再生の下支えをしようと活動する住民グループ 「たんば医療支え隊」 の調理班が4日、 手作りのお弁当を県立柏原病院に差し入れた。 1日遅れの 「ひな祭り」 にちなみ、 手まり寿司のほか、 デザートに手作りのいちご大福もつけた。 「差し入れ定期便」 として、 手作り弁当を毎週木曜の夕方に届けており、 小腹を空かせた医師たちに喜ばれている。 隊員たちは、 「得意の料理で先生方に感謝を伝えられたら」 と話している。
宅老や弁当づくりなどを手がけるNPO法人 「和楽」 (春日町黒井) で調理を担当するメンバー5人が、 病院、 医師に対して自分たちにできる貢献をと、 昨年4月から差し入れを始めた。 2人ずつ当番をつとめ、 午後3時頃から2時間半ほどで調理する。 出来合いや冷凍食品は一切使わず、 天然のだしをとって料理をする。
忙しい医師が手早く食べられるように、 おにぎりやサンドイッチなど、 手に取りやすいものを詰めている。 当初、 医師の健康を気遣って野菜中心の献立にしていたが、 「地元の野菜はおいしいが、 それだけではパワーが出ない」 と注文を受け、 以来、 肉や魚の動物性たんぱく質も加えるようにした。 年末には、 おせち料理も差し入れた。
メンバーの一人、 加賀野洋美さん (同町黒井) は、 「小児科を守る会のお母さんたちは若く、 『ありがとう』 で通るけれど、 還暦を過ぎた私たちは、 それでは通らない」 と笑い、 「一番得意な分野で、 先生にありがとうの気持ちを伝えられたらと思って始めました。 細々ですが、 これからも続けさせてもらいたい」 と話した。
石井憲司医師 (整形外科) は、 「昼食を食べる時間がなかったり、 当直の時などに助かる。 味つけが良く、 いつもおいしい」 と話している。