県立柏原病院 (大西祥男院長) に、 新型の128列マルチスライスCTが導入された。 1度の撮影で128の横断面の撮影ができ、 あたかも心臓が止まっているかのような精密な画像が撮れる。 コンピューターで3次元画像処理することで、 あらゆる角度から冠動脈など心臓の血管が見られることから、 心筋こうそくなど、 循環器疾患の画像診断・治療をより効率よく高精度に行えるようになった。
ささやま医療センター (篠山市) にあるものの、 丹波市では初導入。 前の機種は1度に4断面の撮影だったことから情報量が32倍に増える。 頭頂からつま先まで全身を10秒で撮影できる。
循環器疾患のほか、 全身の血管が撮影できることから、 例えば外科が腹部の手術をする際に、 血管の分布状況を事前に把握することで、 より適切な術式で安全な治療ができるという。
地域医療連携室やウェブを使って、 開業医ら地域医療機関からの撮影依頼もCTだけで月25―35件ある。 田村哲也放射線技師長は、 「画質が向上したので、 院外医療機関にももっと使ってもらえれば」 と話している。
(写真)新たに導入された128列マルチスライスCT=柏原病院で[img align=left]https://tanba.jp/uploads/photos2/564.jpg[/img]