兵庫県丹波篠山市内の学校給食に6日、非常食の「救給(きゅうきゅう)カレー」が提供された。9月の「防災月間」に合わせたもの。児童たちは〝万が一〟の時にも給食を止めない工夫を知りつつ、備えの大切さを学んでいた。
「給食を救う」という意味が込められたカレーは、公益社団法人「全国学校栄養士協議会」が開発。袋を開けてすぐに食べることができ、賞味期限も3年6カ月と長い。誰でも食べられるようにと、アレルギーの原因になる28品目を使っていない。
同市学校給食センターでは、災害などで調理できない場合への備えにと、2日分の約8000食を備蓄。防災月間に合わせて1日分を提供した。期限が迫った非常食を食べながら減った分を補充していく「ローリングストック」を行う予定。
市立西紀小学校の児童たちは初めのうちこそ不思議そうにしていたが、食べてみると「全然おいしい」「また食べたい」と言いながらぺろりと平らげた。
東部学校給食センターの石田哲也所長は、「使うことがないことを願うが、万が一の時にはこういうものを食べて命をつなぐということを知っておいてほしい」と話している。