3月3日のひな祭りを前に、兵庫県丹波市市島町の永井多津江さん(96)が生まれた時、祖母から贈られた懐かしい2体の市松人形が見つかり、稲畑人形やひな人形と一緒に自宅で飾っている。多津江さんは「感激」と顔をほころばせた。
高さ60センチほど。それぞれ、赤とピンク色を基調とした絢爛(けんらん)な着物が着せられている。姉の故・幸枝さんと多津江さんが生まれた時、お祝いとして贈られたという。
しばらく行方不明になっていたが、多津江さんと同居する息子の直樹さん(70)が、自宅で蔵の中を掃除していた時、たまたま発見。多津江さんの父が入手した県伝統工芸品の稲畑人形も並べ、簡易なひな飾りを設置した。ひ孫たちも「すごい」と喜んでいるという。
多津江さんは「5段のおひなさんを飾っていた昔を思い出します」と笑みを浮かべた。