兵庫県丹波篠山市内の森にある水源地の木の枝で、じっと水面を見つめていたのは野鳥の「カワセミ」。電光石火のスピードで飛び立ったかと思うと、戻ってきたくちばしにはスジエビの姿。見事にごはんをゲットだ。
全長17センチほど。頭や背中、頬が青色で、首の後ろから尾にかけては鮮やかなコバルトブルー。胸や目の後ろなどは橙色。その美しさから「飛ぶ宝石」とも呼ばれるほか、清流のイメージから丹波篠山市の市の鳥の一つでもある。
14日の市内は30度を超える気温となったが、美しいブルーが目に涼感も与えてくれる。
至近距離で姿を捉える機会がなかったものの、今回、記者とカワセミの距離はわずか4、5メートル。手が届きそうなほど近いところにいる〝野鳥界のアイドル〟に胸の高まりが止まらない。
「まじ? 撮っていいの?」と思いながら100枚ほどシャッターを切ったが、よほどの空腹か、記者を人と思っていないのか、カワセミはどこ吹く風。スジエビを木の枝に叩きつけて弱らせてからパクリと飲み込み、満足そうな顔をして、また次の獲物を狙っていた。
あまりの美しさに呆然自失となりながら、「撮らせてくれてありがとう」と感謝しつつ、変わらず水面を見つめるカワセミと別れ、水源地を後にした。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)