丹波市は新ごみ処理場で炭化方式を断念し、ストーカ式焼却方法を採用する方針を発表した。市の財政収支は8年後に赤字に転じるという中で、100億円以上かかる事業。方向転換するにせよ最善の結果が残るよう、慎重に進めてほしい。▼ここで少し発想を変えて、建設をしばらく凍結することを考えてはどうか。現在、篠山市に世話になっている山南町のゴミは、同市もそれを望んでおり、引き続きお願いする。春日と市島の処理場は能力いっぱい使うと、あと10トン余分に処理できる。すると、期限の来たひかみクリーンセンターの32トン分のうち、22トンをどうするか。▼一部は、半分近く能力の余っている篠山にお願いする。それで及ばない分は市民総参加による減量運動を展開する。これには篠山市民の理解が得られるか、難問ではあるが、丹波市民があなた任せにするのでなく、生ゴミの堆肥化など必死で減量の成果を上げると共に、将来また何らかの状況になった際には逆に丹波市が協力するという協定を交わせば、打開できるかもしれない。▼無論、この形は暫定的には違いないが、決して先送りでなく、歯を食いしばって当座をしのぎながら、市が本来めざした理想の道を探る。何よりも、「財政破綻か、ごみ減量か」。この選択を全市民に迫るべきではないか。(E)