上久下小学校の5・6年生41人が5月30日、 上久下地域づくりセンター (山南町下滝) で、 同町上滝の恐竜化石発掘現場から採取された岩を使った化石探し体験を行った。 県立人と自然の博物館の研究員や発掘に携わったボランティアに教わりながらハンマーで石を割り、 大昔の植物や動物の化石が残っていないかを調べた。
用意されたのは第1次発掘の際に採取された泥岩のかけらで、 恐竜化石が見つかった白亜紀前期の地層のもの。 化石がある部分は黒っぽくなるため、 子どもたちは表面を観察した後、 ハンマーで岩を割って内部を調べた。
岩には炭化した植物や白い石灰石などさまざまなものが含まれており、 子どもたちは断面に何かあると、 目を輝かせて大人に報告。 動物の骨片の化石が見つかると、 歓声が上がり人だかりができた。 石灰石を見つけた6年生の門脇好玖さんは、 「岩を割るのが大変だけど、 楽しい」 と話していた。
地元で見つかった恐竜化石を学習に役立ててもらおうと、 住民の 「上久下恐竜化石を活かした地域づくり検討委員会」 (酒井将瑞委員長) が主催した。 発見者の一人、 村上茂さんや三枝春生・同博物館研究員、 発掘ボランティアらも参加した。