放置柿をスイーツに ヴィーガン対応で開発 「野生動物との共生にも」

2025.12.25
地域注目自然

間さんが試作した放置柿を利用したスイーツ=兵庫県丹波篠山市大山新で

兵庫県丹波篠山市大山地区担当の同市地域おこし協力隊、間絵莉子さん(41)が同地区の放置柿を収穫し、ヴィーガン(完全菜食主義者)対応のスイーツ作りに励んでいる。「レシピを広げることで放置柿を減らし、野生動物との共生を目指したい」と話している。

自身も肉、卵、乳製品を摂取しないヴィーガンで、小麦粉不使用、白砂糖以外の糖を使用したスイーツを2021年から製造、ネットやマルシェで販売してきた。

「柿の深い甘みを生かしたい」と、クッキーや生チョコタルト、ブッシュドノエル、マフィンなどのスイーツを試作し、レシピを開発中。「1人の力では限界があるので、開発したレシピを全国に広げたい」としている。

また、高うねを作り、枯れ木や落ち葉などの有機物を土に混ぜ込む「菌ちゃん農法」の実践と普及を目指している。山を整備することにもなるため、野生動物との共生につながるとしている。

大阪市出身。ワーキングホリデーやバックパッカーの経験から環境問題に関心を持った。有機農業や、野生動物との共生などのイベントで丹波篠山に訪れることが多く、同市での入隊を希望した。

25日まで、高うね作りに必要な管理機購入費と柿スイーツ作り費用に充てる資金を、インターネットを介したクラウドファンディングで募っている。

放置柿を収穫する間さん=兵庫県丹波篠山市町ノ田で

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