フランスで黒豆紹介 西尾世良さん(丹波篠山市)

2025.12.28
たんばのひと

料理提供、栄養価PR

今夏、県の「高校生『海外武者修行』応援プロジェクト」を活用し、フランスに滞在して丹波篠山特産の黒大豆を紹介する取り組みに挑戦。「初めは『黒い』と驚いていたけれど、食べると『おいしい』と言ってもらえた」と喜び、「いろんな国の人々に丹波篠山の黒豆を知ってもらいたい」と達成感のある表情を浮かべる。

三田祥雲館高校1年。味はもちろんのこと、栄養価も高い黒豆と、丹波篠山や兵庫県の魅力を発信したいと、プロジェクトに応募した。

フランス南西部のトゥールーズでホームステイ。ホストファミリーの協力を得て、現地の日本語教室で黒豆を紹介した。煮豆や菓子のマカロン、ベジタリアン(菜食主義)の人も食べられるようにと黒豆入りの豆腐ハンバーグ、黒豆わらびもちも提供した。栄養価も伝え、「真剣に聞いてくれてうれしかった」とにっこり。デカンショ踊りも披露し、「日本の文化をもっと知りたい」と喜ばれたそう。

資源の無駄、ごみ、浪費をなくす「ゼロ・ウェイスト」の市場も見学。「農薬を使わず、形がふぞろいだったり、虫食いがあったりする野菜も売っていて、環境や食べ物を大事にしていると感じた。しかも、安い。日本でも広がってほしい」と語る。

さまざまな学びを得た35日間。言葉の難しさも感じたが、「完璧な文法でなくても伝わることや、ジェスチャーの重要性が分かった」と満足げ。「将来は海外で仕事がしたい」と言い、「現地のパーティーでは急に踊りだしたりする。シャイな自分を変えることが、海外に出る第一歩かも」。

将来の夢は、「環境科学者」。世界を良くするため、今後も挑戦を続ける。16歳。

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