兵庫県丹波篠山市と日本旅行がこのほど、JR西日本の臨時特別急行列車「WEST EXPRESS 銀河」を活用し、京都から丹波篠山市への日帰り旅行を楽しむツアーを行った。93人が参加。1972年(昭和47)に廃線になった「国鉄篠山線」の名残のある場所や、城下町の散策を楽しんだ。
大阪・関西万博に合わせて開催中の「丹波篠山国際博」の一環として、市が同社にツアーを委託。これまでにも同様のツアーを行っているが、銀河を活用したのは初めてで、鉄道ファンを中心に参加があった。
篠山口駅では地元の味間まちづくり協議会メンバーが、丹波篠山茶や黒豆菓子で一行を歓迎。ユニトピアささやまでは名物のぼたん鍋も味わった。
篠山線の福住駅跡では、同線に詳しい松本剛さん(66)がガイド。太平洋戦争中、市内で産出する珪石などの輸送を主な目的として敷設されたことから、「戦争がなければできなかった鉄道かもしれない」などと説明した。
また、福住駅があったことを示す石碑近くに「駅のホームが残っている」という情報がインターネット上にあることについては、「ホームではなく倉庫。ホームのように見えるのは、トラックから積み荷を降ろすために高くなっているだけ」と訂正。戦後の高度経済成長期に、国鉄経営合理化の中で「赤字83線」の一つになったことは、「『赤字』というとイメージが悪いので、AKB48を参考に、『AKJ83』と呼んでいる」と笑いを誘った。廃線跡でおもちゃのレールを使って当時を再現するイベントをしたことも紹介した。
その上で、「篠山線に興味を持ってもらえたらうれしい。次にご来篠の際には、ほかの場所も案内します」と呼びかけていた。





























