「ビーンズサワー」復活へ 西紀北小が大学などと連携 17年ぶりに商品化計画

2026.03.01
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かつてビーンズサワーを作っていた女性たちに見守られながら、出来上がったビーンズサワーをすくう児童たち=兵庫県丹波篠山市本郷で

兵庫県丹波篠山市の西紀北小学校が甲子園大学(同県宝塚市)、黒豆の館(同県丹波篠山市下板井)と連携し、かつて学校近くで製造されていた黒豆を使った清涼飲料水「ビーンズサワー」を17年ぶりに本格的に復活させる取り組みを行っている。新年度、同大が学内に立ち上げる大学発ベンチャーが商品開発し、生産体制を整える計画。黒豆の館は原材料調達、販売などを手がけ、同小は総合学習の学びを深め、宣伝、販売を後押しする。

「ビーンズサワー復活大作戦」と名付けた取り組みは、同大栄養学部の荒井眞一教授が2年前に黒豆の館で食事をした際に、同館の細見真司部長とつながったことがきっかけだった。同大の学生が黒豆の活用策の一つとして飲み物がないか問い合わせたところ、細見部長がかつて地元の名物だったビーンズサワーを紹介。以前に2回ほど、地域のイベントなどの機会に1日限定で復活を試みる授業を行っていた同小に打診した。

沸騰した湯に黒豆を投入する児童たち

同小の3、4年生(計9人)は、総合学習で地域に役立つことをしようと模索していたことから、打診をきっかけにビーンズサワーの復活大作戦を計画。両学年で全校児童や保護者に認知度アンケートを行ったり、以前に実際に作っていた女性に聞き取りを行ったり、作り方の指導を依頼するなどした。

先月、同小で当時の作り方を再現する実習を行った。谷掛孝子さんと橋本惠實子さんが指導し、両学年と、同大の荒井教授と学生ら5人が作った。また、黒豆を提供した細見英喜さんも参加した。沸騰した湯に25分間、黒豆を浸し、黒豆と煮汁を分け、煮汁にグラニュー糖とクエン酸を加えて完成。黒色の煮汁にクエン酸を混ぜると、ワインレッドに変色し、児童たちは「きれーい」と歓声。試飲した児童たちは「リンゴジュースみたい」「シソジュースみたい」「独特の味がする」などと感想を口にし、おかわりしていた。

谷掛さんと橋本さんは「まさにこの味。懐かしい。お手伝いすることがあればぜひしたい。私たちの味が復活することを楽しみにしている」と期待。黒豆の館の細見部長は「子どもの頃に飲んだ懐かしい味。将来、黒豆の館で販売できれば」と話した。

同大は今年度、両学年と一緒に黒豆を収穫したり、黒豆の栄養の面について講義したりした。荒井教授は「自分で試したときは少し雑味があった。良い豆を使うことで切れのある爽やかな味わいになると思った。商品化にはコストの課題があり、どれくらいの品質の黒豆を使えばいいか」と商品化に向け、アイデアを練っていた。

また、児童たちは黒豆について調べたり、栽培した黒枝豆を味覚市で販売したり、学習発表したりしてきた。現在、ビーンズサワーのPRポスターを作成中で、ウェブで取り組みを発信し、PRパンフレットを作ることも計画。森川由実子教諭は「児童たちの考えたことが実現することで、意欲向上につなげられれば」と話していた。

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