手ごたえある議論を

2006.12.19
未―コラム記者ノート

 2回目の丹波地域医療確保対策圈域会議が11月30日に開かれた。会議は非公開で、会議終了後の会見で、疾患ごとのネットワーク化をめざす、柏原赤十字、兵庫医大篠山病院の存続問題の早期解決、県立柏原病院に中核病院機能が発揮できるよう努力を求める、などの合意内容が明らかにされた。 丹波地域の病院の医療の低下が言われてから、半年以上たつ。ここに至っても、行政トップの丹波、篠山両市長、両市の医師会長、各病院の院長ら医療のプロ中のプロが集まる会議の成果が、ただの「入り口論」ということに失望した。 論議が進まない大きな理由は、兵庫医大篠山、柏原赤十字両病院の存続問題にあると推察できる。両病院の存廃など、展望が見えないことには、何を決めても「絵に描いたもち」になりかねない。しかし、篠山病院問題からも分かるように、交渉は長期化する。両病院が存続する場合、撤退する場合など、複数パターンで議論をしていくべきではないだろうか。 今年度内に第3回会合の開催を目指しているが、市民が「良い方向に進んでいる」と、手ごたえが感じられるような議論を望みたい。(足立智和)

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