篠山市内で7ルートを走るコミュニティーバスの試験運行が先月3日から行われている。カラフルな色の小型バスを見掛けると、なんとなくうれしくなってしまう。 先日、コミバス「ハートラン」に初乗車した。篠山口駅東口から図書館、市役所付近、篠山病院などを通る「Fルート」で、午後2時5分に駅を出て3時26分に戻る便。一車線の田んぼ道をつきあたりまで行き、Uターンした時は、「隅々まで走っている」実感があった。 お客さんは篠山口駅から1人、杉で5人、篠山病院で5人が乗り込んだ。杉から乗った5人は、今まで路線バスがなかった殿町の仲良し高齢者。買い物、食事をして、紅葉を眺めるという市内観光が目的で、「こんな使い方もあるのか」とびっくり。 この便は盛況だったが、10月の1便あたりの平均乗車人数は1.9人と少なかった。どうりで空っぽのハートラン号を見掛けることが多いはずだ。ルート内の一定エリアしか回らないが、時間と目的が合えば、100円で移動できる大変便利な乗り物ではないかと思う。多くの人が利用し、よりよい本格運行へとつながってほしい。(徳舛 純)